金柑でジャムを作ってみよう
ご無沙汰しております。最近喉がイガイガしてきていますshigeです。
突然ですが風邪ひいたときって何食べますか?
みかんとかグレープフルーツとか柑橘系ですよね
去年の年末から奥さんの実家に帰省した時に、金柑を育てていたので頂いてきちゃいました。
甘露煮だったりなますに使ったりするのが多い気がしますが
この時期旬の金柑を使って今回はジャムを作りたいと思います。
それではいってみましょう。
材料
金柑 | 適当(431gで小さい瓶6個くらい作れました。) |
三温糖(グラニュー糖でも可) | 金柑の量の40~50% |
レモン汁 | 小さじ1 |
作り方
1.ジャムを入れる瓶を煮沸消毒して綺麗な網の上か布巾の上にひっくり返して置き、自然乾燥させます。
※瓶は水の状態から入れて加熱しないと割れるので気を付けて下さい。煮沸時間は沸いた状態から瓶は5~10分、フタは変形する可能性があるので数十秒で取り出します。
2.金柑のへたを取り1粒ずつ丁寧に洗い、横に半分に切り種を取り出しておく。
※種は後で使うのでとっておく。
3.金柑の正味量を計る。
4.金柑正味量の40~50%の砂糖を計る(お好みの量)
5.金柑を1度ゆでこぼす(生の状態で食べてみて苦くなければ必要なし)
6.種がひたるくらいの水を入れて弱火でふつふつするまで加熱しザルで漉す。
※漉した液体がペクチン液になるので捨てないようにする。
7.金柑を好みの薄さに切る。ひたすら切る。
8.ホーローかテフロン加工の鍋に金柑とペクチン液を入れ、ひたひたになるまで水を加え最初は中火で沸いたら弱火にして15~20分目安で金柑が柔らかくなるまで煮る。途中アクがでてきたらこまめにとる。
※金柑が柔らかくなる前に砂糖を入れると柔らかくなりにくいので後で入れます。また鉄やアルミだと果物の酸と化学反応を起こし鍋が酸化して、黒ずんでしまったり味や臭いに影響があるためやめておいた方がいいです。
9.金柑が柔らかくなったら砂糖を3回に分けて入れる。(1回入れたら1,2分混ぜという具合に3回に分ける)
10.レモン汁を入れる。(鍋底が焦げ付いてこないようにたまに混ぜる)
11.鍋底が焦げ付かないように混ぜながら、木べらで鍋底をかいたら見えるくらいまで煮詰める。
※好みの濃度で止めて問題ないです。
12.煮沸消毒した瓶にジャムが熱いうちに、空気がなるべく入らないように上から5~8mmくらいのところまで入れていきます。
13.脱気作業を必要に応じてします。ただし、脱気作業に関してはメリットがそこまでないと考えるため必ずした方がいいと言うわけではありません。
砂糖の量などにもよりますが、冷蔵保存で1~2週間以内に食べきれる場合は脱気作業は必要ありません。
人にプレゼントする場合やどれくらいで食べきれるかわからない場合等にはした方がいいかもしれません。
そもそも脱気作業とはなんなのかというと、瓶の中の空気を追い出して空圧を下げ真空状態に近い状態をつくってあげることを言います。
そんなに素晴らしいことなのになんでやらなくてもいいの?
なんて思いますよね?私も思いました。
そこで、元お菓子メーカー勤務の奥さんに聞いたり調べたりした結果ですが
簡単にいうと脱気作業をすることのメリットがそこまでない。ということになりました。
皆さんは『ボツリヌス菌』という言葉を聞いたことがありますか?
最近ではアメリカでジャーサラダを利用しボツリヌスによる食中毒事件がありましたね。
通常、酸素のない状態になっている食品が原因となりやすく、 ビン詰、 缶詰、容器包装詰め食品、保存食品(ビン詰、缶詰は特に自家製のもの)を原因として食中毒が発生しています。
国内では、北海道や東北地方の特産である魚の発酵食品“いずし”による食中毒が、1997年頃までは報告されていましたが、 自家製の“いずし”がほとんど作られなくなり、“いずし”によるボツリヌス食中毒もほとんど見られなくなりました。
代わって、容器包装詰め食品(特に、レトルトに類似しているが、120℃4分の加熱処理がなされていないもの)、ビン詰め、 自家製の缶詰による食中毒が発生しています。容器包装詰め食品の中でボツリヌス菌が増殖すると、容器は膨張し、開封すると異臭がする場合があります。
出典:食品衛生の窓
『ノロウィルス』や『サルモネラ菌』とは違ってあまり聞きなれない言葉かもしれませんが
結構恐ろしい食中毒の仲間です。そして最も恐ろしいのが120度以上で加熱しないと死滅しないということです。
さらにボツリヌスの芽胞は嫌気状態(酸素がない状態)で増殖する特性をもっているため脱気状態は絶好の住処といえるのです。
少し難しい話になりましたが簡単に言うと、瓶を脱気作業し密閉に近い状態を作ることにより瓶の中が嫌気状態になりボツリヌスの住み心地のいい状態を作ることになるということです。
その状態で鍋に瓶を入れ10分近く加熱したところで120度まで上昇しないため、中で住んでいるボツリヌスは死滅しないのはわかりますよね。
また一般的な細菌は瓶を煮沸食毒することで死滅されるため、冷蔵保存しながら短期間で食べてしまえば問題ないということです。
長時間加熱すれば瓶が割れる、かと言って短時間ではボツリヌスは死滅しない。
以上が脱気作業をしなくてもよいと考える理由です。
ただし、あくまでこれはボツリヌスがいると考えた場合の話です。
ボツリヌスの発生率はかなり低いため、一般的な細菌を殺菌するためには脱気作業もいいことだと考えます。
長々とお待たせしましたが、脱気作業の説明に入りたいと思います。
瓶に熱い状態のジャムを上から5~8mmまで入れるの続きになります。
12.の写真の位置あたりまでジャムを入れたら軽くフタをします。(軽くというのは力強く締めるわけではないということで、フタを軽く乗せるだけではないことに注意して下さい。またここで一度軽く密閉状態を作ってあげることが成功のコツです)
次にフタを緩めて内圧を逃がし脱気作業を行います。
少しずつフタを緩めていくと「プシュッ!」と音がします。小さな音でしたのでよく聞いた方がいいかもしれません。
音がしたらそれ以上はフタを緩めないで下さい。ここでさらにフタを緩めあけてしまうと外気が瓶の中に入り込み失敗してしまいます。
「プシュッ!」と音がしたら本締めします。
これで脱気作業は完了となります。
その後煮沸消毒を必要に応じてして下さい。もしする場合ですが、瓶のフタよりも上に水がいかないこと、鍋のそこに網のような物やタオルを敷いて瓶が動かないようにして下さい。
そしたらお湯の温度を82度に保ったまま30分煮沸します。あまり温度を上げると瓶が割れる可能性があるので気を付けて下さい。
これで煮沸消毒は完了となります。
粗熱が冷めたら冷蔵庫で保存してあげて下さい。
いやー久しぶりに頭を使いました。
昼書き始めた記事が23時過ぎまでかかってるって・・・
野菜やミルクのジャムなんてのも作ってみたいですね。
それではお休みなさい~